台風20号が来る前の10日間ほどCORBO.オフィスのベランダでは
『 SLATE 』のベージュ(ヌメ色)が並んで日光浴をしていました。
CORBO.直営店では新品の隣に、使用サンプルを展示しています。
「この皮革はこんな感じになりますよ。」とお見せすると
言葉では伝えきれない『味』を一目で分かってもらえるのが嬉しいんです。
みなさんにもとても説得力がある様で、大活躍してくれています。
さて、『ベランダひなたぼっこサイフ』のお話
CORBO.をお取り扱いいただいているお店の方々にも良く言われていた事なんですが
店頭品で『味』がでてしまったお財布の方を「売って欲しい」というお客様がよくいらっしゃいます。
以前は外国人のお客様に多かったのですが、最近は日本のお客様にもよく言われる様になりました。
日本も皮革の文化が成熟して来たように思います。
この『ひなたぼっこサイフ』は『四条河原町 阪急』さんの店頭品に
特性オイルを何度も入れては、日に当てて、乾拭きをしてを繰り返し、『味』を出して展示販売してみようという、初の試みなんです。
さすが京都は粋だなぁと思います。(現在展示されていると思いますのでご興味のある方はぜひ手に取ってご覧下さい。)
ヴィンテージ加工というのかな?
でもヌメ革の場合はちょっと訳が違います。『タンニン』という強い見方が加わるからです。
「タンニン」とは簡単に言うと
植物や樹木が自分を食べる昆虫や動物から身を守るためと、紫外線などを防ぐために役立てている物質です。
死んだ動物の皮革がどうして『日焼け』するのか?不思議ですよね。
使う前に『日光浴』をさせて下さい。というメーカーさえあります。
これは『タンニン』が紫外線を吸収したり、犠牲になって酸化して変化する事で
茶褐色になって樹木などを守る性質を利用した、昔から受け継がれ伝えられてきた人間の知恵です。
科学もない時代から、生きる為に編み出されたこういう知識に出逢うといつも
頭がシーンと静まって、イメージの中に引き込まれます。
それはいつも強くやさしい風景に包まれていくようなイメージです。
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