4月から途中の駅まで自転車通勤をはじめました。
いつまでつづくことやら・・というみんなの声を口笛でかわしつつ
愛車マルキン自転車はなかなか軽快に桜並木を駆け抜けてくれます。
この季節は爽快です!夏は心配だけど、今から作戦を練っておけば、まぁなんとかなるさ。
駐輪所のおじいちゃんとあいさつを交わして駅へ、
その日は銀座にある友人の店に向かう。
ジブリ美術館のロボット兵や日テレ大カラクリ時計を造った造形作家の鯱丸邦生さんが店の一部となる作品を搬入にやって来るというので、もちろん作品もたのしみだが、あんなスゴい物を造ってしまう人って一体どんな人なんだろう?とワクワクしながら電車に揺られていると・・・。
目の前に座っている初々しいビジネスマンの鞄が目に入った。
「あっアーチだ」とよろこんだ、(アーチはcollectionのページをご覧下さい)
ところがよく見ると「あれっアーチ・・じゃないの・・?」
(下の写真・前がアーチで、後ろがアーチ・デワナイカバン)
見れば見る程、露骨な・・・。
でも持たれている若いビジネスマンには全く関係なく、もっと言えばデザインを気に入ってくれている?のだし、という複雑な感じ・・。
などと考えていたら、若いビジネスマンが電車を降りたので反射的に自分も降りてしまいエイヤっと声をかけてしまいました。
自己紹介をして、名刺をお渡しして、「このカバンはどちらでお買いになられましたか?」と聞くと、とても親切に教えて下さいました。ニコニコととても感じの良い若者で写真まで撮らせて下さいました。本当にありがとうございました。
頑張って働いたお給料で買ったお気に入りなのかもしれないし、
もしかしたらとても大切な人からのプレゼントかもしれないのです。
だから、こういう仕事をする人やデザイナーを僕は心から軽蔑します。
なぜならば、根本のところで必ず人を傷つけるからです。
仕事の為の道具を創る人・デザイナーがする事ではありません。
なによりもこの仕事をした本人が不幸せになります。仕事の根本の意味はそこにはないからです。
いつでもうちの店に来て下さい飲みに行きましょう。
(CORBO.の他の作品同様アーチにも出来上がるまでと今までの、人との物語があるんです。)
プンプンしたまま、親友の店につくと、やってますやってます。スゴいのが組み立て作業中でした。
紹介された鯱丸さんはやっぱり造り出す人ならではの澄んだ目をしていました。
作品も完成までは見届けられませんでしたが、ため息が出るほどの仕事です。
鯱丸さんの手は淡々と働く人のごつごつとしたかっこいい手でした。
その後、昼食に気っぷが良いおかあちゃん達が切り盛りする、銀座の隠れた名店に連れて行ってもらい安くて美味し~い刺身定食を満喫したら、すっかり機嫌が直ちゃってました。
会社に戻ると手塚氏が(CORBOの不死身の伊達男)「わかりましたよ!」と話をぶり返すので、まただんだん腹が煮えくり返ってきて、
フンガッフンガッ!!!!と怒っていると、メールが1通届きました。
かなり長い事お待たせしていた仕事が終わり、その仕事に対する感謝と喜びの気持ちが弾け出す様な素敵な文章で、その情景が浮かんできて、あやうくウルッとなるほどでした。
メールを読んでニヤニヤしていると
「今日は上がったり下がったりが激しい一日ですねぇ・・はっはっは」と手塚氏は伊達に笑うのでした。
前がアーチで、後ろがアーチ・デワナイカバン
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