2010年3月8日月曜日

10years old 『Roll of notes』


今では生産数も少なくなってしまって、在庫も薄いのでドーンと紹介する事もできないのですけれど・・・。『Roll of notes( ロールオブノーツ ) CORBO.ではじめて作った財布のシリーズです。

初めてなだけあってデザインは荒削りで、逆に今では出せないラフさがいい具合です。職人さんの腕は格段に上がっているから、これまた不思議な魅力のあるシリーズです。

写真はお客様から修理のご依頼があったペンダント型の『10年物ROLL 』。
とてもキレイにお使いで良い顔になってます。(下の写真右)

ところどころ擦り切れや傷みがあるのでこの際に補修させていただきました。(下の写真左が修理後)

元の皮革の色でお直しするとビックリするほどの色の差ですが、同じ様に味が出てきますのでご安心を。

同じ皮革を同じ人が同じ様にお使いになるのが一番近い色になります。その方が意図的に染色するよりも流れるように自然です。

形だって直す時にまっすぐにしたので、気をつけの姿勢です。緊張!という感じ。でも同じ人が同じ様にお使いになれば、リラックスした一番良い形、この財布と持ち主にとっての自然体にもどっていきます。

皮革ってすごいなぁ~とつくづく感心してしまいます。

こちらのお財布の持ち主は建築士をなさっているそうです。
10年間いつも一緒にいろいろな建物を見てきたんでしょうねぇ。

10年間空気の様に一緒だったお財布が他人の様な顔で戻って来たのですから、なんとなく他人行儀な感じになってしまいそうですが・・・大丈夫です!

僕達も10年間いろいろな人達がお使いになったたくさんのお財布や鞄を拝見して、お直しして来ました。またすぐ元どおりの空気のような関係にもどります。

このお財布に次に会えるのはまた10年後でしょうか?

はてさて、日本・欧州の皮革屋、金具屋、生地屋、道具屋、職人達、そして俺たちCORBO.はこの時代の荒波を見事乗り越えることが出来るのか?!乞うご期待!!!

孫の世代には孫の世代の職人たちが修理できればいいんです。だれが欠けても無理なんですよね、文化というやつは・・・。



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