2013年7月5日金曜日

新潟っていいとこだ。3

次に伺ったのは『へら絞り』の工場。

新幹線の鼻の部分やロケットの部品などを「へら絞り」という技術で手作りしている

というのはテレビや雑誌で見て知ってはいたけれど・・・、

目の前で金属の板がロクロの上で回る粘土の様ににゅぅ〜っと形を変えるのを目の当たりにすると感動的で

3人共「おぉ〜っ」と思わず唸っていました。


「力ではないんですよ」と小椋さんは教えて下さいました。

小椋さんの背筋はスキッと伸びて姿勢が良く、話す言葉は簡潔です。

へら絞りの一連の動作は流れるようで、まるで武道を見ているようでした。

小椋さんは「へら絞り」の技術一本で会社を建ち上げ、社長として会社を経営されています。

レバーを微妙に操作して、機械に「へら絞り」の動きを憶えさせて量産を可能にする「スピニング」という機械を操っていたのは、小椋さんの右腕の戸田さんです。

こちらも機械とは思えないような、とても人間くさい動きで興味深かった。

〜*〜*〜*

この機械と人間が絡み合う様な工場の風景や機械油のにおい、明暗、音の響き方。

僕の父が営んでいた、ガソリンスタンドと自動車整備工場の記憶と重なります。

あのままつづいていれば、僕は自動車整備工になって今頃オイルまみれで働いていたのかもしれません。

〜*〜*〜*

お昼ごはんと夜の席までご一緒させていただいて、初対面ですが濃い一日を過ごさせていただきました。

お酒の席でもものづくり談議が中心で、しかも他業種の技術のお話は本当におもしろい!

知らない事だらけで、アイディアの種だらけ。

熱い男同志の話はつきず、燕三条の夜はふけてゆきました。

お忙しい中、本当にありがとうございました。

只今、構想を練っていますので、またお会いしましょう!

〜*〜*〜*

この途中でカメラマンの河野氏は翌日の仕事の都合で、東京へ帰ることになっていたのですが

テーブルの上にPCを広げて、今日撮影した写真をみんなに見せてくれました。

小椋さんたちはご自分の仕事姿をご覧になって、照れるような嬉しいような笑顔をされていたのがとても印象的でした。

職人さんが働いている姿はいつ見てもかっこいいです。

「相変わらずやるな河野キャプテン!」と心の中で敬礼して

東京に帰る背中を見送ったのでした。

〜*〜*〜*

翌日は新潟市へ

つづく


2013年7月3日水曜日

新潟っていいとこだ。2

三条 燕 IC を降りて、小日向さんの工場へ向かいます。

小日向さんは小柳の従兄弟にあたる方です。

今回、小日向さんにはご招待いただいたうえに、いろいろな工場の方々をご紹介いただきました。

職人さんに会いにいくのは慣れているのですが、燕三条の職人さんと聞いて

やはり少し緊張していたようです。小日向さんの気さくな人柄のおかげで

無駄な肩の力が抜けて、いくつもの良い出逢いができました。

本当にありがとうございました。

〜*〜*〜*

数年前の小柳の結婚式の準備の際、「引き出物をCORBO.でお願いできないかな?」

と小柳と奥さんに相談されて、そんなの光栄すぎるよ!と二つ返事で引き受けました。

小柳は CORBO. のロゴをデザインしてくれた男です。

当時の小柳の代々木上原のアパートで、深夜に i-Macを睨みつけながら

あーでもない、こうでもないと何日も通いつづけて・・・、

まだ誰にも何処にも発表していない CORBO. の産声を一緒に聞いた親友ですから。

「せっかくだから、全部同じ物をそろえるんじゃ無くて、参列者一人一人の顔を思い浮かべながら、選んだらどうかな?」と提案すると二人ともとても喜んでくれて

お世話になった方々一人一人に合わせて革小物を二人で選んでくれました。

箱もオリジナルで作り、小柳デザインの金の箔押しを施しました。




その結婚式に参列された小日向さんは、引き出物をとても気に入ってくださって

それ以来、他にもいくつかCORBO.の製品をご愛用いただいているそうです。

〜*〜*〜*

このご縁がきっかけで、以前から探していた鞄の金具を作ることが可能なのか?

技術を見せていただいて、何か一緒に新しいコトが出来ないか?などなど

ほとんど好奇心の塊となって、小日向さんにすっかりお世話になってしまったというワケなのです。

小日向さんは溶接の名人。「いろいろ遊んでみました」と

実験的に試した物がすでにいくつかテーブルの上に並んでいました。


例えばこんな感じ。CORBOのロゴがみえますか?

到着して早々に薄い2枚のステンレスの細い縁を溶接するところを見せて下さいました。


僕が最初に就職した会社は自動車会社数社の純正スキーキャリアを作る会社で

サンプル製作に、毎日のように江戸川区の町工場をまわって、シャーリングで裁断したり、ベンダーで曲げたり、スポット溶接をしたり、メッキに出したりしていました。

ですから多少は理解しているつもりでしたが・・、小日向さんの溶接は僕のイメージしていた溶接とは違いとても繊細なものでした。

調子に乗って、あんなコトやこんなコトはできますか?と質問すると

小日向さんは「やってみよう!」と言って

ガスを代えたり、パルスを調整したり、電圧を調整して、次から次へと試して下さいました。

頭の中でイメージがぐるぐると回転する音が聴こえてくるようです。


つづく












2013年7月1日月曜日

新潟っていいとこだ。1


どうしてもリアルタイムで Blog が書けない・・・。

新潟に行って来ました。

久しぶりにCORBO.のビジュアル担当

カメラマンの河野氏とグラフィックの小柳氏と仕事終りに待ち合わせ

愛車に乗り込み、夜の関越道を新潟へ!

〜*〜*〜*

彼らとは学生時代からの古い友達です。

学生〜独身時代の冬といえば、仲間達と毎週のようにあちこちへスキーに行っていました。

1台の車にギュウギュウに乗り込んで交通費を浮かせ、おにぎりを両側のポケットに詰め込んでリフトの上で頬張り食費を浮かせ。夕方までノンストップで滑り続けて、またギュウギュウで日帰りするという・・、今やったら1週間は復活できないくらいハードな事をよくやっていました。

このメンバーで夜の関越道を走っていると、懐かしく思い出すコトがたくさんあります。

あの頃は毎日のようにみんなで集まっては、明け方まで一体何を話していたんだろう?

今回の旅でも車中では仕事の話はほとんどしなかったな・・。

〜*〜*〜*

そういえば、関越道沿いにあった「Dr.モリ」の大きな看板がなくなっていて寂しいかぎりです。小柳は自宅で「Dr.モリ」のいろいろなキノコを栽培したことがあるそうで「Dr.モリのキノコはめちゃくちゃ美味いんだよ!」とかなり興奮気味に力説してくれました。

俺も栽培に挑戦して、秋にはあこがれの「キノコだけ鍋」と秋刀魚とビールで収穫祭といくかな。

〜*〜*〜*

深夜に着いた湯沢で寝袋泊して翌朝、燕三条へ向かいます。

昔の様に酒を飲みつつとめどなく語り合い、空が白む頃、眠りの淵に落ちました。

やっぱり寝袋は最高だ。

朝は湯沢ICから出発。どこまでもつづく田園風景が車窓を流れていきます。

田植えの済んだ本場コシヒカリの水田は、曇り空の下でも光輝く様でした。

日本人は米だねぇ〜。原発止めてくれ〜!

原発を止める呪文

 純米大吟醸無濾過生原酒呑 純米大吟醸無濾過生原酒呑 純米大吟醸無濾過生原酒呑。

そういえば!越後湯沢駅前の『越後のお宿・いなもと』

森沢明夫 著『海を抱いたビー玉』にでてくるボンネットバスがのんびり停車していました。車内を自由に解放しているので、湯沢にご旅行の際は足を運んでみて下さい。
タイムスリップできますよ。


〜*〜*〜*

なかなか本題に入っていかないな・・。

今回の旅の1日目の目的地は洋食器の製造や磨き加工・金属加工技術では世界的に有名な

『 燕三条 』燕市と三条市をくっつけて呼んでいるんですね。

ICは『 三条 燕 IC 』となってました。

そして2日目はCORBO.の新潟拠点 『 DoRA・ドーラ 』さんがある『新潟市』です。

ずっと行きたかった『 燕三条 』と、かなり久しぶりな『新潟市』

念願かなった旅となりました。

つづく




2013年6月18日火曜日

豊穣の秋を想う


昨日は愛車に乗って、こんな素敵なところへ出掛けて来ました。

寒い時期からもう何度も訪ねていますが

今回は格別です。

田植えがすんで見渡す限り一面に、緑の絨毯が広がっていました。



もちろん仕事です。

職人さん達が待ってくれている、夢のようなアトリエを訪ねました。

いつでも、モノを作っている現場に入ると

どきどきが止まらなくなります。

あの空気がどうにも好きなんですねぇ、俺は。



いつもすっかり長居してしまい、仕事の邪魔をしてすみません・・。

妥協を許さない職人たちとの仕事は至極の時間です。

良いモノが出来そうで今からすごく楽しみです。

この田んぼの稲穂が実る頃に

俺たちの想いも、豊穣の時を迎えられます様に。









2013年6月11日火曜日

旅の人



やはりどうも、旅する人と僕は波長が合うらしい。

こちらの勝手な感覚だけれど、すぅ〜と空気が馴染む感覚というのがあって

そういう空気を纏っている人や場所に出逢う事が、極希にあります。

旅の途上では、特にその感覚がクリアになるように思います。

このクリアな感覚を、日常も自然に纏っている人とのご縁で

今回、とても自然体でラジオでお話させていただくことができました。

Imai さん素敵な構成・演出ありがとうございました。

Imai さんから頂いた数回のメールにも「空気」がありました。


少しだけご紹介させて下さい。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

こんにちは、神宮前2丁目のCORBOで買った革のバッグを愛用して数年になります。バッグは、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、ハワイ、ソウル、ドバイなど、一緒に世界を旅してきました。

(中略)

セバスチャン・サルガド、という写真家がいます。
ドキュメンタリー写真家です。ブラジル出身、1944年生まれの、世界的な写真家です。僕は彼の写真が好きで、インタビューもしたことがあります。彼のライカを入れている仕事用のバッグが、いわゆるカメラバッグではなく、古びた革のショルダーバッグなんです(当時)。



初めてコルボへ訪れたとき、そこからすぐの「H・・・」というバーの僕は常連で(オーナーバーテンダーは、古き友人、師匠のような人です)その辺りを当時はよくうろうろしていたのですが(最近減りました)、その日は夕方近い時間に、その辺りをうろうろしていて、「あれ、こんな店がある」と思ってそちらへ入ったのでした。

その日の数日後、僕は取材でニューヨークへ行くことになっていました。お店で見たバッグのひとつが気になりました。
「これ、持っていきたいな」と思ったんです。僕は今よりずっと若く、お金がそんなにありませんでしたから(今もありませんが・・・)、カバンを買うのに躊躇して結局買わず、でもその後も欲しい気持ちが消えず、翌日にお店へ行くとお休みで(笑)
で、翌々日にまた訪れ、そして買ったのでした。そのバッグを肩にかけて、翌日、ニューヨークへ行きました。ライカも入れて。


そのとき、お店に2人の男性がいて「~の革を使っている」というように、詳しく教えてくれたのでした。すみません、きちんと憶えていなくて・・・。でも、お2人の感じがとてもよく、印象的でもあり、それも僕にカバンを買わせた大きな理由だと思います。

「誰がこれを作ったのか」という、「顔が見えて」、
そして「この人の作ったものなら欲しい」とその日僕は思ったはずです。ーーーーーーーーー (略)


〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


こういうお話を聞かせていただくと、いつもやってきて良かったと思います。

職人さんたちにも聞かせてあげたいと思います。

・・生きてて良かったぁと思います。


誰かのために、いろいろな思いを詰め込んで作ったモノが

またちがう誰かの人生に寄り添って、連鎖して。

人生そのものが、旅なんですよね。








Happy birthday Rico.

2013年6月6日木曜日

J-WAVEでCORBO.を紹介していただきます。


J-WAVE の午後の番組『 RANDEZ-VOUS・ランデヴー 』

CORBO.を紹介して頂きます。

放送は 6月10日(月) 14:10前後〜 です。

デザイナーの古瀬が  CORBO.のことなどお話しています。

お仕事中だと思いますが、少しだけ耳をかたむけてみて下さい。

■ FIND TOMORROW (14:15-14:25)
「Tokyo Artisan ~アルチザンのお店へ行こう! 」

という4日間の特集の初日です。

ほかにも毎日素敵な方々のお店が紹介されるそうですお楽しみに!

**電波がとどかない地域の方は**

インターネットラジオ『 radiko.jp 』でお聴きいただけます。

     

6月10日月曜日~13日木曜日のランデブーは!
■ FIND TOMORROW (14:15-14:25)
「Tokyo Artisan ~アルチザンのお店へ行こう! 」
東京の若きアルチザン=職人のお店で、「仕事」に出逢う!
彼らの「こわだり」そして見つめる「未来」がステキ!
革/靴/漆、そしてジェラートのアルチザン


2013年6月4日火曜日

キンカンジャムからのS


梅雨なのに SummerS. 

今日は暑かった・・。 

オフィス前の小学校のプール掃除もはじまって、爽やかな梅雨です。

もう普通の四季というやつは当分巡って来ないと思った方がいいみたいですね。

でたとこ勝負の方が面白い。

とにかく今日は日本代表に勝利をもたらす天気となれよ!

〜*〜*〜*〜*〜*

向かいのおばさん家の庭にある金柑 (キンカン)の木に

美味しそうな実がたくさんなっていて

毎日前を通るたびに、美味しそうだなぁ、と気になっていたのだけれど

収穫する様子がない。

ちょうどおばさんが出掛けるところに出くわしたので

「おばさん、金柑もらっていい?」と聞くと

「いっぱいなってるでしょう?いっぱいもっていきな」と言ってくれたので

早速ひとつ味見すると、思った以上に香り高くて甘くて爽やか。

棘にチクチク刺されながら、コンビニ袋いっぱいに収穫させてもらいました。






今しか味わえない味と香りを、みんなで食べられるだけ味わったら

残りをジャムに。

本当はマーマレードみたいになったら良いかな、と思って

いつものテキトー行き当たりばったり調理をはじめたのだけど

実が小さくても、やっぱり皮は刻まないとダメでした。

水を少し加えて、シロップ漬けに急遽変更!

いつもテキトーなのに、なんだか美味そうにできちゃうねぇ。



こういうのって、時間がたつほど味が馴染んで、まろやかになるんですよ。

ひとつ食べたら、爽やかで

梅雨なのに SummerS. 








虫さされの薬『キンカン』って金柑でできてるのか?