僕がデザイナーという職業をあきらめずにやり続けられているのは柳宗理先生がいてくれたからといってもいい。
20年も前にはデザイナーとは派手でおしゃれでなくてはいけない様なイメージを持っていたけれど
僕の仕事は何度やっても、いつまでやってもガサガサと忙しく、作業は泥臭くて・・。
こんなやり方しかできない自分はデザイナーとよべるのかなぁ・・と悩んでいた頃。
テレビのドキュメンタリー番組で柳宗理先生の仕事場や仕事風景を見る機会がありました。
映像の中で穏やかな口調でインタビューに答える先生の仕事場は雑然としており、でも仕事がとてもしやすそうな空間でした。しかも絵をささっと抽象的に描くような事ではなく、実際に石膏をロクロで削りだし、形を見つけ出すように粉だらけになって作業されている姿は職人といっていいと思いました。
テレビにかじりついて、泣きそうなほど安堵したのを憶えています。
その時こんな事もさりげなくおっしゃっていて、強く印象に残っています。
今でもデザインをする時、僕は自分に言い聞かせている言葉です。
「良いデザインは存在が消えなくちゃいけなんですよ。」
柳宗理 先生 2011年12月25日午前8時10分永眠 96歳 でした。
柳宗理 先生本当に素敵な仕事を遺していただいてありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
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