小日向さんは小柳の従兄弟にあたる方です。
今回、小日向さんにはご招待いただいたうえに、いろいろな工場の方々をご紹介いただきました。
職人さんに会いにいくのは慣れているのですが、燕三条の職人さんと聞いて
やはり少し緊張していたようです。小日向さんの気さくな人柄のおかげで
無駄な肩の力が抜けて、いくつもの良い出逢いができました。
本当にありがとうございました。
〜*〜*〜*
数年前の小柳の結婚式の準備の際、「引き出物をCORBO.でお願いできないかな?」
と小柳と奥さんに相談されて、そんなの光栄すぎるよ!と二つ返事で引き受けました。
小柳は CORBO. のロゴをデザインしてくれた男です。
当時の小柳の代々木上原のアパートで、深夜に i-Macを睨みつけながら
あーでもない、こうでもないと何日も通いつづけて・・・、
まだ誰にも何処にも発表していない CORBO. の産声を一緒に聞いた親友ですから。
「せっかくだから、全部同じ物をそろえるんじゃ無くて、参列者一人一人の顔を思い浮かべながら、選んだらどうかな?」と提案すると二人ともとても喜んでくれて
お世話になった方々一人一人に合わせて革小物を二人で選んでくれました。
箱もオリジナルで作り、小柳デザインの金の箔押しを施しました。
その結婚式に参列された小日向さんは、引き出物をとても気に入ってくださって
それ以来、他にもいくつかCORBO.の製品をご愛用いただいているそうです。
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このご縁がきっかけで、以前から探していた鞄の金具を作ることが可能なのか?
技術を見せていただいて、何か一緒に新しいコトが出来ないか?などなど
ほとんど好奇心の塊となって、小日向さんにすっかりお世話になってしまったというワケなのです。
小日向さんは溶接の名人。「いろいろ遊んでみました」と
実験的に試した物がすでにいくつかテーブルの上に並んでいました。
例えばこんな感じ。CORBOのロゴがみえますか?
到着して早々に薄い2枚のステンレスの細い縁を溶接するところを見せて下さいました。
僕が最初に就職した会社は自動車会社数社の純正スキーキャリアを作る会社で
サンプル製作に、毎日のように江戸川区の町工場をまわって、シャーリングで裁断したり、ベンダーで曲げたり、スポット溶接をしたり、メッキに出したりしていました。
ですから多少は理解しているつもりでしたが・・、小日向さんの溶接は僕のイメージしていた溶接とは違いとても繊細なものでした。
調子に乗って、あんなコトやこんなコトはできますか?と質問すると
小日向さんは「やってみよう!」と言って
ガスを代えたり、パルスを調整したり、電圧を調整して、次から次へと試して下さいました。
頭の中でイメージがぐるぐると回転する音が聴こえてくるようです。
つづく
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